9月に入って日中は日差しが強いとはいえ、朝晩の空気に、ふく風に秋の匂いがしてきました。
今年の夏は雨が多く、暑さが苦手な私でさえ夏の強い日差しを恋しく思ったほどでした。
そんな今夏で心から季節を楽しめた1日が夏の盛に行われた朝のお茶事。
台風が近づいていた日でしたが好天に恵まれました。
寄付きでの待ち時間から気持ちが高鳴ります。
お茶の時間は雑事を忘れ、いまこの時に集中することができます。
路地の光と緑、風の音、土の匂い、選び抜かれたお茶道具、釜が奏でる松風、亭主の湯を汲むおと、立ち上る湯気、そして味わうお茶。
とりまくあらゆることが鮮明に自分の中に染み込んできます。
今まで苦手な暑さのためか夏を愉しむという気持ちが殆どなかったのですが
今回のお茶事で初めて夏の風情を感じ、夏を迎える喜びを知りました。
最後に見送ってくれた床の間の紅蜀葵(こうしょくき)の紅色の花が今年の夏の象徴のように
心の中で鮮やかに今でも咲き続けています。